オカルトエピソードを取りに行く父
私は有り難いことに?霊感の類いは無いようで、怖いものを見たり感じたりといったことは無いです。一方我が妹はこどもの頃から神経質で、なにか感じられる体質のようです。他の家族はというと母からそんな話は聞いたことがありませんし、祖母や祖父からも聞いたことがありません。そして、今回の主役の父親も、残念ながら無いようです。
父は、昔から下手なオカルト好きです。
一昔前によくあった、U.F.O.やネッシーのテレビ特番があれば必ずチャンネルを独占し、自信たっぷりに
「U.F.O.はいる。こんだけ宇宙は広いんだから、絶対にいる。」と毎回主張しておりました。
そんな父を、妹と一緒に
「ハイハイ、また言ってますね」
と面白がったものです。
父のオカルト好きは、U.F.O.に限りません。
念力、予知夢、霊魂 まあその手のものは全般、興味が尽きないようです。
残念ながら本人は知覚できる体質ではないようですが、唯一感じる妹が不思議な体験をいくつも持ってるもんで、何故か変に張り合う…
なんて大人げないんでしょうか。しょもーもない( ´∀`)
ありがちですが、切れかかって点滅している電球を指差して、
「○○君(亡くなった相方)が挨拶に来ている★」
だの、「葬式の朝、車のエンジンがかからなかった!何か訴えてるんだ!」などと、自信たっぷりに言うのです。経年劣化の機械の不調は、なんでもざっくりと怪奇現象にしちゃいます。
もう、無茶苦茶です。面白すぎます。゚(゚^∀^゚)゚。
更には、相方の車のナンバー2057を見て
父「○○君(相方)が亡くなったのは、20時57分じゃなかったか!?」
私「いや、18時過ぎだよ…」
彼の車に貼ってあった“水曜どうでしょう”のステッカーを見て
父「○○君(しつこいようですが、相方)が亡くなる曜日を予知していたんだ!」
私「それは人気番組のステッカーで、貼ってる人は大勢いるよ…(笑)」
こんなんばっかり。もう、強引。
エピソードを欲しがっちゃって、ぐいぐい取りに来ます(笑)
そのくせ、ご遺体を自宅に連れ帰って線香番をしている時に、私の携帯の通知音が鳴る度にビクッと肩をすくめて怖がるという。゚(゚^∀^゚)゚。
未だに妹と笑い種にしている父のとんでもエピソードはまだあります。
私の祖父(父親の実父)が亡くなった時のこと。
相撲が好きだった祖父ですが
父「じいちゃんが亡くなった時、丁度白鵬の連勝が止まったんだ…」
と大真面目に言います。
「…はい?」「…え?」妹と顔を見合わせましたね。
父「じいちゃんは白鵬を応援してたから…」
「…… 」
もう言葉もありません。
確かにじいちゃんは相撲ファンだった。
だがしかし!じいちゃんの死と白鵬の連勝ストップは、どこをどうしても繋げようが無い!!!
じゃあなんですか?じいちゃんが死んだから、白鵬が負けたと?
そんな事あるわけ無い無い(笑)白鵬に失礼すぎる。
じいちゃんの死に、白鵬の勝ち負けに作用する力なんてない(笑)
いやもう、それどんな発想!?キレてんなぁ~。
こういう恥ずかしいことを、自信たっぷりに言っちゃう父。
我々娘2人はいい笑いの種にさせてもらってますが、どうか外では言わないでね。頼むよほんと。
後ろ指を指されて笑い者にされてる父ちゃんは見たくないですからね(笑)
とか言いつつ、父の強引なオカルトエピソードを楽しんで、ついここに晒してしまう悪い娘なのでした。