怖い話・・・「回復とDEBUへの道」
相方を亡くして、体重がぐっと落ちました。これは想定外のラッキー。
それなりに食べれていたとは思うのですが、やはり心労があったんですね。哀しみにエネルギーを膨大に消費していたんでしょう…
当時は何を食べても味気ないと感じ、美味しいと感じる機能もマヒしてましたから。
むしろ、完全に哀しみにとらわれていて、他の感情が欠落してたのは、自覚があります。怒りや恐怖すらも感じませんでしたよ。
ただし痩せたことに関しては、小躍りするほど嬉しかったです。唯一のメリットですね!
なんだかんだで2年以上元に戻らなかったので、「こりゃあ便利な体になったぞ( *´艸`)」とほっそりした自分を見て、ほくそ笑んでいました。
「亡くなるときに、相方が私の脂肪も一緒に持ってってくれたわ~」なんて、自虐ネタに使ったりもして楽しみました。
さて、そして今どうなったかというと…
見事に戻りました。
いやっ、戻ったなんてレベルではないです。目覚ましい増加により完全にDEBU★
ここで生き恥をさらすと、服のサイズはSSから、なんとXL。こんなことってありますか???
痩せていた分が全て、元通り以上の上乗せに…
くぅ~(。-ω-)自業自得ですが、辛い。
体重増加の経緯を思い出してみますと、当然心の回復と共に比例して増えていきました。
因みに、戦友である相方のお母さんも同じだったようです。
「最近はご飯が美味しく食べられるようになってきたよ」
「私もなんか、肉がついてきたよ」
なんて二人で報告し合いながら互いの回復していく姿を見ていました。
息子を亡くした母と、旦那を亡くした未亡人…立場は違うけれど、同じ人を亡くした絶望を共有し、おいおいと泣きながらも励まし合って支えあって来ました。
「きっと大丈夫」
「私たち頑張ってるもんね」
こんなこともなければ、お母さんとこんなに心を通わせることもなかったでしょう。いい関係が築けてよかったです。
そんな風にしてるうちに、死別から3年経った頃には、お肉が戻り始めてました。いいペースで肥えていく我が身…どこまで増えるのか怖いったらありゃしない。でもまぁ、こうやって生き恥さらして自虐出来るのも元気になった証拠★
人って逞しいですね。
もう立ち直れないかもと思うような衝撃を受けても、受け止めればそれなりに慣れるし、いつまでも萎れっぱなしではありません。すっかり哀しみ尽くした後には、次のステージがちゃんと待っていました。
「大切な人を亡くしても、自分の人生を諦めない。私は楽しいことも美味しいことも、もれなく味わい尽くしたい。」
と思えるようになったんです。
だって、私はまだ生きていくんですから。
そうしないと先に逝った彼が
「俺のせいで、辛い想いをさせて…」
って自分を責めちゃうものね。
私もあの世にかえって彼に再開したときには
「辛かった時もあったけど、でも人生最高だったよ。ありがとうね~」
って晴々として逢いたいですからね。
とはいえ、肥えすぎも心配かけそうなので、心の元気はとっておいて、贅肉には退散していただきましょう…
そんな決意を、おやつを頬張りながら綴るのでした…